ここ数年売上を落としているアウディ(Audi)ですが、業績回復のために自動運転技術の開発・実用化には熱心に取り組んでいます。

その証拠が、ドライバーが手を離しても良いレベル3の自動運転を新型「Audi A8」に世界で初めて搭載することです。

アウディの自動運転車への取り組みについて、実用化の時期、現状の対応状況、開発状況などをまとめました。

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アウディの自動運転技術への取り組みは世界トップクラス

アウディにおける「自動運転」という表現は、6段階(レベル0〜5)の自動化レベルのうちレベル3以上の技術を指しています。

アウディは15年以上も前(2000年)から将来の自動運転社会を見据えた研究・開発をスタートし、実績を積み重ねています。

2005年にはスタンフォード大学と共同開発した自動運転車が、DARPAグランド・チャレンジ(ロボットカーのコンテスト)において約240kmのコースを1位で走破。

2013年には、自動車メーカーとして初の公道(ネバダ州)での自動運転テストが許可されました。

その後も自動運転技術の開発は順調に進んでいます。

アウディ車の自動運転の実用化はいつ頃になる?

2017年後半に欧州で発売される新型「Audi A8」に自動運転システム「トラフィック ジャム パイロット」を搭載し、世界初のレベル3自動運転技術搭載車を販売予定です。

レベル3の自動運転中からは、ドライバーはハンドルから手を離すことが許されます。

アウディのロードマップでは、2020年から2021年には「トラフィック ジャム パイロット」をさらに進歩させた「ハイウェイパイロット」機能を導入し、高速道路でハンズフリー運転を可能になり、自動での車線変更や追い越しにも対応予定です。

その後、無人運転も可能とされるレベル5の自動運転実用化も目指しますが、レベル2からレベル3にするよりレベル3からレベル4にする方が簡単とアウディの自動運転開発責任者が発言しています。

新型「Audi A8」に搭載される自動運転技術とは?

2017年後半発売の新型「Audi A8」(予想価格1200万円)には、「トラフィック ジャム パイロット」と呼ばれるレベル3(条件付自動運転)の自動運転システムが搭載されます。

日産のセレナに搭載されている「プロパイロット」やテスラのモデル3に搭載されている「オートパイロット(アップデートで完全自動運転対応予定)」は、現時点ではレベル2の自動運転技術ですので、レベル3の自動運転技術が実用化された自動車が販売されるのは「Audi A8」が世界初となります。

「トラフィック ジャム パイロット」の具体的な機能

「トラフィックジャムパイロット」は、渋滞混雑時の自動運転で、時速60km以下で走行している際、運転手がAIボタンを押せば、A8が運転操作を代行してくれます。

ただし、「使用できるのは中央分離帯がある高速道路での走行中のみ」という条件付きです

条件付きではありますが、自動運転中はドライバーは監督義務がなく、完全にハンドルから手を離すことが許可されます。

システムからの要請でいつでもドライバーの運転に切り替えられる準備が必要となるので眠ることは出来ませんが、ドライバーはテレビやビデオを見たり、同乗者と会話を楽しんだりすることができます。

時速60km以下の制限があるのは、緊急時のドライバーへの切り替えに十分な余裕を持たせるためです。

正直いうと、高速道路での渋滞時の使用のみという制限付きだとまだ物足りなく感じますが、高速道路での渋滞を一度でも経験したことのある人なら、あのストレスから解放できるだけでも魅力的と感じる人もいるかもしれませんね。

スマホから駐車を指示できる自動運転システムも搭載

「Audi A8」に搭載される自動運転システムは、渋滞時の自動運転をしてくれる「トラフィック ジャム パイロット」だけではありません。

「リモー トパーキング パイロット」と「リモート ガレージ パイロット」のシステムも搭載されます。

これらの機能は、自動でパーキングスペースやガレージを探して、並列及び縦列駐車を行ってくれるとともに、そこから車を出すのも自動で行ってくれます。

驚くのは、その時にドライバーは車内にいる必要がないことで、スマートフォンのアプリを使って操作・指示を行うことができます。

アウディの自動運転技術の開発状況

アウディの自動運転技術の開発状況をまとめました。

トヨタと提携した「Nvidia」のチップを搭載

「Audi A8」に搭載される自動運転システムに利用されるのは、Nvidia製のチップになります。

Nvidiaは、日本でもトヨタと提携したことが話題になり、レクサスなどのトヨタ車の自動運転システムにもNvidiaのチップが利用されることが予想されています。

法律の問題で日本での自動運転は無理?

初めて、レベル3の自動運転技術、つまり条件付きであればドライバーが完全に運転から解放されるレベルの自動運転システムを搭載する「Audi A8」ですが、技術的には可能になっても、法律的に利用可能なのは、現時点ではほぼドイツのみです。

ドイツ以外のヨーロッパ各国を含め、アメリカ(フロリダ州のみ合法化)、日本などではレベル3の公道での自動運転は合法化されていません。

自動運転技術の法整備などは各国大急ぎで始めていることなのでじきに解決されるとは思いますが、法整備にはやはり時間がかかるので、発売時点では道路交通法の関係で日本では使えない可能性が高いです。

まとめ

以上、アウディの自動運転車への取り組みについて、実用化の時期、現状の対応状況、開発状況などをまとめました。

今後アウディが自動運転技術の実用化に向けてどのような対応していくのか楽しみです!