自動運転には多くのメリットがある一方で、いくつかの課題・デメリット・問題点がある。

今後、自動運転技術が確立していく上で、技術的な面以外で生じるであろう問題点をまとめよう。

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1. 事故が起きた場合に誰が責任を取るのか?

現在、事故が起きた場合の責任は基本的にはドライバーにある。

なぜなら、運転しているのはドライバーであるからだ。

では、運転しているのがドライバーではなくなったら?

自動運転のレベルによる問題

補助的な自動運転である現状では、基本的に事故の責任はドライバーに行く。

しかし、完全自動運転の手前の自動運転の場合、運転の多くの時間を自動運転で過ごすことになる。

その場合でも、事故が起きた場合に責任はドライバーにいってしまうのだろうか。

その状況で、自己の責任がドライバーにいくのは理不尽な部分もある。

完全自動運転なら責任はメーカーに?

では、完全自動運転が実現したらどうなのか?

完全自動運転の場合は、ドライバーはハンドルから完全に手を離し、全く別のことをやってもいるという状況になる。

そもそもドライバーという概念すら曖昧になるし、ハンドルなどが車についてない可能性もあるだろう。

となると、完全自動運転の場合は、運転手ではなく、車を製造したメーカーなどに責任がいくことになるのが自然だろう。

法整備が難しい要因

全ての自動車が完全自動運転になれば、法整備は比較的容易にできるだろう。

完全自動運転車のみの世界になれば責任は基本的に製造側にいくだろう。

しかし、問題は自動運転車と従来の自動車が混在する状況が数十年は続くであろうことだ。

しかも自動運転車も車種によって自動運転のレベルが異なる。

例えば、完全自動運転車と人が運転する自動車が事故を起こした場合、誰に責任がいくのか?

これらのことが責任の所在の判定を難しくしている。

2. 運転の楽しさがなくなる

ドライブが趣味がだったり、運転が好きな人というのは少なくない。

自動運転車はそういった楽しみを奪ってしまう。

2013年の調査によると、50%以上の人が車での移動中に「音楽を聴く」「電話」「ビデオ視聴」「インターネット」がしたいと答えているが、これまで通り運転をしたい人も残るだろう。

でも、運転が好きな人はずっと自分で運転していればいいのではないか?

それが、そうとも言えないのだ。

完全自動運転車のみの世界は来るのか、来ないのか

世の中の全ての車が完全自動運転車になった場合と、数パーセントでも人が運転する車が残っていた場合では、世の中の効率は著しく変化する。

人が運転する車が存在しないと状況が成立すれば、予測不可能性が大きく減少するからだ。

車のスピードはもっと早くできるようになるだろうし、事故や渋滞の危険性も大幅に減らせる。

エネルギーの無駄もなくせるし、道路や車の作りにもより幅が出るだろう。

そのため、人の運転自体を法律で規制する世の中が来るのは十分にあり得る話だ。

だけど、運転が好きな人からその楽しみを奪うのはどうなのか?

また、自動運転自体を信頼できないという人もいるだろう。

多数の人の利益のために、少数を犠牲にすることになるのだろうか?

3. トロッコ問題

少数の人を守るか多数の人を守るか、これは車自体の機能にも言える。

それがトロッコ問題だ。

トロッコ問題とは?

暴走する路面電車の前方に5人の作業員がいる。このままいくと電車は5人をひき殺してしまう。
一方、電車の進路を変えて退避線に入れば、その先にいる1人の人間をひき殺すだけで済む。どうすべきか?

「5人を救うために1人を犠牲にすることは許されるのか?」というのがトロッコ問題。

つまり、これと似たようなことが、自動運転で起きた場合、AI(人工知能)はどう判断するべきかという問題だ。

大切なのは車に乗っている人か、歩行者か

現実にあり得るパターンとすると、事故が不可避な状態になった場合に、車に乗っている人の命を最優先すべきか、目の前の歩行者の命を優先すべきかという問題。

乗る側からすれば、車に乗っている人の命を最優先すべきと考える人が多いだろう。

でも、歩行者の数が複数だったら?

もし、その歩行者が自分の子供だったら?

単純に決められる問題ではなく、難しい。

4. ドライバーの仕事の減少

これは自動運転車に限らず、AIやロボットの進歩によってあらゆる業界に起きるであろう問題だけど、仕事が減る。

運送業など、車に関連する仕事についている人はたくさんいる。

そういった人たちの仕事がなくなる。

失業率が急上昇することは社会や経済にとって良くない影響を及ぼすことになるだろう。

5. ハッキングの危険性

自動運転車とは、いわば走るパソコンだ。

すなわちハッキングの危険性がある。

もちろん、ハッキングを防ぐためにメーカー各社は全力を尽くし、強固なセキュリティシステムを築き上げるだろう。

だが、0パーセントにすることはできない。

仮に、ハッキングが成功してしまった場合、人の命を簡単に奪えてしまう。

パソコンで個人情報を抜かれる危険に比べたら、被害は遥かに大きなものになる。

ハッキングの危険性をなくす努力をするのはもちろん、仮にハッキングされてしまった場合にも備える必要があるだろう。

遅かれ早かれ解決していくべき問題

自動運転車は万能ではない、いくつかの問題点もある。

だけど、100年後の未来でも人が車を運転しているとは考えにくい。

まだまだ問題点はあるが、いつかは解決すべき、結論を出すべき問題であり、これらの問題点を理由に自動運転車を否定することはできない。