自動運転のレベルにもいくつかありますが、明確な定義の違いを知っている人は意外と少ないと思います。

定義がわからない時や忘れてしまった時は、ぜひこの記事を参考にしてください。

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自動運転のレベル(SAE)

国際的な標準となるSAE(米国自動車技術会)の自動運転のレベル分けで解説していきます。

日本の国土交通省は自動運転のレベルを4つ(レベル1〜4)に、アメリカ(SAE)は6つ(レベル0〜5)に分けていますが、日本政府はレベル0(自動運転無し)を省き、レベル4とレベル5の定義を分けず、完全自動運転で統一しているためで、基本的には同じです。

9dca1fa41acc58ebdd7041e3f619d38e - 自動運転のレベルを解説!レベル0〜5まで定義の違いを紹介

1つずつ、詳しく解説していきます。

レベル0(自動運転なし)

ドライバーが常にすべての主制御系統(加速・操舵・制動)の操作を行う。

つまり、自分で車を運転する、自動運転の機能がついていない従来通りの自動車をレベル0と定義しています。

加えて、前の車両との衝突の警告などの自動操作のない運転支援システムもレベル0に含みます。

レベル1(運転支援)

アクセル、ブレーキ、ハンドル操作(右折・左折、車線を維持する)のいずれかを車が支援してくれるシステムがレベル1です。

事故が起きそうな状況を車で判断して自動ブレーキする機能や、車の走る・止まる動作を自動でしてくれるACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)がここに分類されます。

目の前の障害物を検知して、自動でブレーキをかけてくれる「自動ブレーキ」を搭載した車種が増えてますが、この自動ブレーキはレベル1に該当します。

レベル2(部分的自動運転)

アクセル、ブレーキ、ハンドル操作などの複数の操作を同時に車が支援してくれるシステムがレベル2です。

ACC(ステアリングアシスト付き)等がこれに該当します。

このレベル2の機能を持つシステムから「自動走行システム」として定義されるようになりますが、運転の責任はあくまでドライバーにあります。

ですから、自動走行モードを使用中でも、ドライバーは周囲の運転状況を監視している必要がありますし、仮に事故を起こしたら責任はドライバーにいきます。

その為、現在市販されているシステムはある程度の時間(10~15秒等)、ハンドルから手を離しているとシステムが解除される等の仕様となっています。

具体的な機能としては、高速道路上で車線を維持しながら、前の車について走ることが出来る機能が挙げられます。

日産セレナに搭載されているプロパイロットや、テスラ車のオートパイロットはレベル2に該当します。

レベル3(条件付き自動運転)

限定的な環境下もしくは交通状況のみに加速・操舵・制動全てシステムが行い、システムが要請したときはドライバーが対応するシステムがレベル3です。

通常時はドライバーは運転から解放されますが、緊急時やシステムが扱いきれない状況下には、システムからの運転操作切り替え要請にドライバーは適切に応じる必要があります。

交通量が少ない、天候や視界がよいなど、運転しやすい環境が整っていることが条件になりますが、レベル3からがシステムが運転をしてくれる本格的な自動運転になります。

自動走行モードの時はドライバーはハンドルを手放したり、よそ見をしていてもOKということになりますが、自動走行モードではない時は事故時の責任はドライバーとなりますので、システムから要請された場合に備えていつでも運転できる体勢は維持しておく必要があります。

問題点としては、人間のドライバーが緊急時にはスムーズに切り替えられない問題が指摘されています。

このレベル3相当の機能をもつ車は市販されていませんが、2017年秋時点でAudiが該当機能を搭載した自動車Audi A8の市販を2018年に開始すると発表しています。

日本政府は、2020年を目処にレベル3に該当する、高速道路上など一定条件下では完全に運転を任せきりにできるようなシステムを持った車の市販化を目指しています。

ここまでのレベル2と3の機能を備えたシステムは「自動走行システム」の中でも「準自動走行システム」と定義されます。

レベル4(高度自動運転)

特定の状況下のみ(例えば高速道路上のみなど、極限環境を除く天候などの条件)、加速・操舵・制動といった操作を全てシステムが行い、その条件が続く限りドライバーが全く関与しなくていいシステムがレベル4です。

基本的にドライバーが操作をする必要はありませんが、前述の特定の状況下を離れると人間の運転が必要になります。

この機能を備えたシステムは「完全自動走行システム」と定義され、準の文字が消え、ドライバーが乗らなくてもOKとなります。

ただ、交通量が少ない、天候や視界がよいなど、運転しやすい環境が整っているという条件は必要になります。

ドライバーがいない状態で自動運転できるけれど、走行環境によっては無人運転はできないということになります。

レベル4に該当するシステムは、上記の鉱山等で運用されている無人ダンプや無人軍事用車両等、特殊環境で運用されているもののみで、一般市民が公道を走れるものは2017年時点では市販されてません。

日本政府はレベル4とレベル5を同じものと定義していて、2020年〜2025年を目処に市販化を目指しています。

レベル5(完全自動運転)

完全な無人運転が可能で考え得る全ての状況下及び、極限環境での運転もシステムに任せられるのがレベル5です。

ドライバーの乗車も、ドライバーの操作のオーバーライドも必要ありません

どのような条件下でも、自律的に自動走行をしてくれ、安全に関わる運転操作と周辺監視をすべてシステムに委ねることができます。

多くの自動車メーカーやその他の企業が、レベル5相当の自動運転車の市販に向けて開発を行っています。

まとめ

以上、自動運転技術のレベルごとの定義の違いの解説でした。

現在の自動運転の主流は自動運転レベル1~レベル2で、特にレベル1にあたる自動ブレーキシステムなどは現在発売されている多くの自動車、軽自動車などにもついています。

ですが、これから5年、10年でその状況は一変します。

いつか、市販される全ての自動車にレベル5の完全自動運転機能が搭載される時がくるのではないでしょうか。