1927年の創業時から安全性を非常に重要視しているメーカーで、『XC60』で自動ブレーキをいち早く実用化させたスウェーデンの自動車メーカー『ボルボ・カーズ(Volvo Cars)』。

2020年までに、新しいボルボ社による死亡者や重傷者をゼロにするという安全目標を掲げています。

本当に可能なのでしょうか?

ボルボの自動運転車への取り組みについて、実用化の時期、現状の対応状況、開発状況などをまとめました。

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ボルボの自動運転を見据えたシステム『パイロットアシスト』

2017年に発売された新型ボルボ『XC60』、『XC90』に初めて搭載された『パイロットアシスト』は、完全自動運転車へ向けた技術です。

主な機能をあげます。

  • 自動的に設定速度や前方車両との車間距離を維持
  • ステアリング(ハンドル)アシストを行って自動で車線維持
  • 緊急時の自動ブレーキ、ステアリングアシストを行い、衝突を回避・軽減
 自動運転のレベルとしては、レベル0〜5のレベル2(部分的自動運転)にあたります。

ボルボの自動車での実用化はいつ頃になる?

ボルボのロードマップでは、2021年にレベル4の自動運転車を実用化する予定で、すでにスウェーデンなどの公道で実証実験も行われいます

レベル4の自動運転車では、特定の状況下では完全にシステムが自動運転し、ドライバーレスも認められます。

ボルボ車に現在搭載されている『パイロットアシスト』は、レベル2のものです。

中間となるレベル3(条件付自動運転)についてですが、ボルボ社は緊急時にはドライバーに運転を切り替える必要があるレベル3を逆に危険だと考えていて、スキップする予定です。(責任の所在も難しいと考えている)

つまり、2020年の死亡者ゼロという目標は、レベル2の高度な自動ブレーキなどで達成するつもりということです。

ボルボの自動運転技術の開発状況

ボルボの自動運転技術の開発状況をまとめました。

カンガルー対策で実用化が遅れる?

ボルボが開発している自動運転システムには、世界初の大型動物検知機能が搭載されています。

オーストラリアでの実証実験中に明らかとなったのが、この検知システムはカンガルーを苦手としていることです。

というのも、空中に浮いた時には遠くにいると認識され、着地すると近くにいると認識していますのです。

昔からオーストラリアでのカンガルーの衝突事故は多いので人間にとっても厄介な存在なのですが、ある意味カンガルーのおかげで現状の自動運転技術の問題点が分かって良かったですね。

『ボルボ・トラック』がゴミ収集車の実証実験を公道で実施

ボルボ・トラック(乗用車を販売するボルボ・カーズとは別会社)が、2017年に5月にゴミ収集車の自動運転の走行実験を公道で行なっています。

ゴミを運ぶ必要があるのでスタッフが同乗していますが、スタッフの負担軽減などが目的です。

ごみ収集所同士が近場なら、スタッフは乗り降りしなくても、車に歩いてついて行くだけで良くなります。

将来的には、ゴミを運ぶのもロボットになりそうですね。

『Nvidia』とAI開発で提携

ボルボの自動運転車でのAI(人工知能)には、『Nvidia(エヌビディア)』と共同開発したものが使われる予定です。

Nvidiaと提携した自動車メーカーは他にも、トヨタ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲンなどがあります。

『オートリブ』と合弁会社『Zenuity』を設立

2017年4月、自動運転技術の開発のために、先進安全システムを開発する『オートリブ』と合弁会社『Zenuity』を設立しています。

中長期的に600名以上の授業員を派遣・雇用し、自動運転技術の開発へのスピードを高めます。

配車サービス大手『Uber』と提携

2016年8月に、アメリカの配車サービス大手の『Uber(ウーバー)』と提携を発表しています。

ボルボは、Uberに3億ドル(約330億円)の大規模投資をし、、共同で自動運転車開発に取り組みます。

Uberは無人タクシーのサービス実用化を目指していますが、BolvoとしてはUberのネットワークから得られる情報を自動運転開発に利用するのが狙いです。

Googleやフォードなど、自社で無人タクシーサービスを準備しているメーカーもありますが、今のところボルボからはそういった情報はありません。

ボルボが考える自動運転のメリットとは?

自動運転技術には様々なメリットがあり、それはボルボ車に限りません。

ですが、ボルボ車は自動運転のメリットをどう捉えているのか、それを知ることで今後のボルボのビジョン・方向性がわかりそうです。

ボルボが考える自動運転の6つのメリット

ボルボ社では、自動運転がもたらす主なメリットを以下の6つと説明しています。

  1. 読書や映画を楽しんだり、勉強や仕事に時間を有効活用できる
  2. 低燃費でスムーズに、より効率的なドライビングができる
  3. タイムリーに道路状況を把握し、道路をより安全にできる
  4. リラックスしたまま目的地に到着できる
  5. 車が自ら駐車スペースを探し出し、人が降りた後に自動で駐車してくれる
  6. 運転の安全性が高まることで、保険料を低額にできる

どれも完全自動運転を想定したメリットなっており、システムと人間の運転の共存には関心がないことが現れています。

※ マツダなどは、「運転の楽しさを追求する」とし、完全自動運転を搭載するつもりがないとしています。

マツダの自動運転の最新情報まとめ!完全自動運転は搭載しない?

まとめ

以上、ボルボの自動運転車への取り組みについて、実用化の時期、現状の対応状況、開発状況などをまとめました。

今後ボルボが自動運転技術の実用化に向けてどのような対応していくのか楽しみです!